観葉植物が虫にやられました。
葉色が悪い、葉っぱの形が変、元気がない・・
それ、スリップスかも。
とても小さい白い虫がいたら要注意。
急いで駆除しないと、あっという間に植物がやられてしまいます。
スリップスだけは、あなどっちゃいけない
植物を育てていたら、それなりに虫には出くわしますよね。
あたたかくなると虫との闘い。
とはいえ、これまではそこまで深刻な被害はなかったんです。
ハダニとかコナジラミ、コバエ、コナカイガラムシ、アブラムシ、芋虫・・
手作業で取り除くとか・・
まぁ、葉っぱかじられてるよね・・くらいな
今回は、そうはいきませんでした。
気づくのが遅れたこともああると思うのですが、かなりダメージ食らいました。
被害が甚大かつ駆除がほんとうに困難
スリップスは、手で取るとか無理です。
そして、ものすごくしつこいです。
放っておけば観葉植物全滅ってことになります。
スリップス攻略には、それなりの根気と時間が必要です。
うちの中の植物にだいぶ広がってしまいました。
長いこと悪戦苦闘し、ようやく落ち着いたと思った頃にまたぶわっと戻ってきたり・・
さらに、ウィルスまでも媒介する
モンステラ系は、特にウィルスに感染しやすいようで
マドカズラは、ダメになってしまいました。
モンステラも、斑点ができたので葉を落としました。
ウィルスは、全身にまわるため株を処分する方がいいらしいですが、長く育ててきたこの子を手放す気持ちになれないので、元気でいてくれることを祈っています。
スリップス(アザミウマ)とは
では、スリップスとはどんなやつなのかです。
スリップスは、およそ6000種類いるようです。
種類によって多少違いはありますが、ざっくり正体をつかみましょう。
大きさは、1~2mm程度で、めちゃ小さいです。
これが、発見を遅らせて、被害を甚大化させる一つの理由。
多くの種類は、葉の汁を吸っています。
高温で乾燥した気候が好き。
スリップス攻略には、サイクルをつかむのが大事
サイクル段階 | 日数 | いる場所 |
---|---|---|
卵 | 2-4日 | 葉の中 |
幼虫 | 3-6日 | 葉の上 |
さなぎ | 2-5日 | 土の中 |
成虫 | 30-45日 | 狭いところに隠れる |
10-32℃で活動し、暑すぎても寒すぎても活動を休止するらしい。
27-30℃で最もアクティブ。
うちの中だとスリップスにとっては好都合っぽい。
種類によってもサイクルが変わるけど、もっとも影響があるのが温度。
気温が高いとサイクルが短くなる。
例えばある種では、26℃で1サイクル15日。
20℃だと44日。
35℃以上では、サイクルがストップする。
卵
葉や、茎、花のがくなど柔らかい組織の中に産みつけられます。
0.3mm程度。
半透明。肉眼では見えない。
寒い時期は、卵の状態で冬眠する種もいるらしい。
幼虫
幼虫は、葉にくだを刺して汁を吸います。
幼虫でいるのは、大体約4日。
種類によるけれど、色は乳白色 からレモン色。
この時期は、びっくりするほど大量に食べるらしい。
見つけるの
めちゃむずい
うちで発生しているものは、種類は分からないんですが、色は乳白色です。
本当に小さくて、見逃しがちです。
いわゆる虫っぽいビジュアルでなく、細長い白い点なので、ほこりや水垢のようだったりします。
班の入った植物や白っぽい葉だと見つけるのはさらに困難です。
爪で触れてみると動き回るので、虫だと判別できます。
スリップスの脚は、私の肉眼では見えないんですけど、歩くのはかなり早いです。
新しい植物を入手した時に、疑わしい白っぽいものを発見した場合などは、
解像度を高くして写真を撮り、アップにして確認しています。
幼虫の時期に対処すべし
卵は葉の中だし、さなぎは土の中にいて、駆除がむずかしい。
となると、幼虫と成虫をやっつけるしかありません。
成虫は大量の卵を産んで、また莫大に増えてしまうので、成虫になってほしくありません。
なので、幼虫を成虫にさせないために、この時期に徹底的に駆除してしまいましょう。
幼虫でいるのは、気温が高ければ3日程。
この間に駆除して、成虫にさせないように!
さなぎ
幼虫が葉から落ちて、土の中に入って身を守りつつさなぎになります。
この間は、薬が効きません。
成虫
幼虫の時と比べて格段に大きくなるということもなく、これまた1-2mmと小さいです。
うちにいるのは、成虫だと黒っぽいです。
葉の上で見かけたのは1匹だけで一度きり。
どうもいつも隠れているようです。
(ただし、植物のそばの壁を歩いていたことがあったので、急いでつかまえました。)
そして、どこにいるかというと居場所は鉢の底。
受け皿のところ。
インナー鉢がある場合は、その下。
見つけたらすぐさま水で洗い流します。
すばしこくて動き回るので、幼虫より駆除がむずかしいです。
鉢を持ち上げて見つけては水で流す。
これだけです。
成虫は幼虫と同じく、葉の汁を吸っているそうです。
人気のないときにひっそり出て来て吸ってるのかもしれません。
飛ぶ能力はあるようですが、あまり飛ぼうとしません。
その代わり、幼虫にも増して歩き回るのが速いので、逃さないようにしなければいけません。
ただし、危険を感じると飛びます。
試しにアルコールをかけてみたことがあるんですけど、うわっと飛び跳ねます。
本気出したら飛ぶよ、って感じだと思います。
遠くへ飛んでいくような感じではないですが、他の植物に移ったら大変なので、成虫には下手にスプレーとかかけない方がいいです。
受精なしで
卵産んじゃう
そうなんです。
受精しなくても増えちゃえるのです。
1匹のメスは、150~300匹くらい卵産む・・・
そういうわけで、1匹いたらものすごいことになれるのです。
だから、手ごわいわけです。
対策 ー とにかくすぐやる ー
スリップスだと分かったら、とにかくすぐに対策しましょう。
週末にやろう。。とかなしです。
短期間で、めちゃくちゃ増えるからです。
そして、他の植物に移さないのも大切。
ただちに隔離する
めちゃ大事。
私は、気づくのが遅れ、被害がほとんどの植物に及んでしまいました。
スリップスが見つかったら、すぐ隔離!
そして、他の植物も念入りにチェック。
植物を密集させている場合は、気づいたときにはすでに広がっている可能性高いです。
ニームオイルとせっけんのスプレー
スリップスの退治。
私は、ニームオイルと石けんを水で薄めたスプレーを使っています。
どちらか一方を使ってもOKです。
週に一度1~2月は続けてください。
ニームオイルについて
ニームオイルは、自然のオイルなので人体に影響がないからおすすめ。
そして、化学物質ではないので、虫が耐性をもつこともありません。
ニームオイルは、即効性はありません。
殺虫するというよりは、葉にスプレーしておくことで虫がそれを食べて、
食欲なくして食べなくなって死んじゃうシステムです。
石けんについて
石けんは、虫を殺す作用があります。
虫に直接かかると、窒息します。
水1ℓに対して、液体石けん大さじ1(15ml)ほど混ぜましょう。
私が使っているのは
こんなの
ニームオイルは、自然のオイルですけど、ものによっては農薬を混ぜているものがあるようなので、安全なものをお選びください。
石けんは、純せっけんであればなんでもよいかと思います。液体が使いやすい。
洗う
洗えそうなものは、洗うのがいいです。
水で流すことによって、虫の数を減らせます。
数が減れば、対策もしやすくなります。
大きい植物はムリですが、そうでない植物とか葉がたくさんあるものは、シャワーで丁寧に洗って、スリップスを流してしまいましょう。
水やりのタイミングが合えば、私は土も水没させたりします。
ぬかるみが苦手な植物は注意が必要です。
いつまでもびしょびしょでいないように、早めに乾くように工夫しましょう。
洗った後は、ニームオイルのスプレーで仕上げ。
テープで取る
モンステラに関しては、テープで捕獲作戦を実行しました。
大きいので移動させて洗ったり、スプレーしたりができなかったから。
大きな植物は、へたに動かして、虫が落ちたりしても困ります。
うちのモンステラは、その当時葉っぱが3枚だけだったので
テープで幼虫を取るのは、そこまで大変ではありませんでした。
(今は、1枚・・)
毎日、ひたすらテープで捕獲を続ける。
幼虫は、小さな体のわりに動くのが速いです。
葉っぱの端のちょっとくるっとしてるとことかに隠れます。
それと節のすきまにもたくさんいます。
毎日毎日、葉っぱを見るたびにやっていると目に見えて減ってきます。
この方法は、葉っぱが丈夫で葉の数が多くないものには向いてるかなと思います。
土を替える
結局のところ、土を替えるのが一番効果が高いなと私は思いました。
さなぎや成虫も効率よくおさらばできるからです。
私は、最終的にほとんどの植物の土を入れ替えました。
土を替える際は、土を完全に落として、葉や茎、根もよく洗って、新しい土に植えます。
ただし、ここまでやっても完全とはいきません
葉の中に産み付けられた卵にはアプローチができないんですー。
チェックはぜったい続ける
ようやくひと段落ついたな、と思った頃に、またあちこちで発生!
ということになるので、葉っぱをよくチェックする必要があります。
幼虫はぜんぜん見かけなくなったのに、鉢の底に成虫がいる!ということもあるので、
葉っぱと鉢底はチェックしつづけるべし。
葉っぱを念入りにチェックしていれば、幼虫には気づくと思います。
けれど、成虫は鉢底に出てきているところをタイミングよく見つけるしかできません。
恐らく見えないところにも隠れています。
成虫は、30~45日くらい生きることを頭に入れて、
油断せずに観察と対策をし続けましょう。
またサイクルがスタートすると、一からやり直し。
究極は手放す
これはなるべく選びたくないですけれど、やっぱり選択肢として考えるべきだなと思いました。
植物の状態がよくない場合は、なんど対策しても戻ってくるように思います。
そして、植物の数がとても多い場合、ものすごく手間ひまかかります。
そこまでしても、結局また増えてしまったり、他の植物に広がってしまうことを考えると、今思えば最初に潔く決断するというのもひとつだと思います。
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